「待てって、だから!」


「やだ、浮気者!!」



どれだけ逃げても亮佑は追い掛けてきて


やっぱり男の人には適わなくて、簡単に腕を捕まれた。



「離してよ、浮気者〜〜!!」


「だーかーら!誤解だっての!!」


「何が誤解なのよ!綺麗な女の人と腕組んでたくせに!」


「あの人は………あー、もう!あれだよ!壱斗様の兄の雅斗様、知ってるだろ?」


「し、知ってるけど…」



なんで壱斗先輩のお兄様が出てくるの……?




「雅斗様に頼まれたんだよ、あの人を守ってくれって」


「………?」



全っ然、話が見えないんですけど……?




「雅斗様の大事なお客様だから、絶対守ってくれって……」


「お客様……?」



お客様ってどういうこと?



雅斗様って、何者なわけ……?



*