「また、弁当かよっ!!」
「うっ、ごめんなさいっ…」
「いや、別に謝らなくてもイイんだけどよぉ」

今日こそは!と思ってた浩樹は、未咲の言葉に項垂れた。

別に未咲は浩樹のことがキライで、断ってるわけではなかった。

一人が好きな未咲は、みんなで何かをするという行為が好きではなかった。

みんなで、ごはんを食べに行ったって話すことなんかない。

仕事中も必要最低限のことしか喋らないし、仕事終わりも迷わず帰宅。

みんなのことが、キライなわけでもない。

どう接していいのか、分からないというのも本音だった。

「浩樹くんは、みんなと行ってくるといいよ」
「なぁ、未咲。ホントに弁当作ってんのか?」
「え、ちゃんと作ってるよ…」
「んじゃ、見せてみろよ」

未咲の言葉は聞かず、自分のペースに持ち込む浩樹。