本当なら、
東京の大学に行きたかった。
けど、父の勧める地元の女子短大に進んだ。

本当なら、
服飾関係の仕事がしたかった。
けど、父の縁故で食品会社の事務職に就いた。

悲しいのは、あきらめたことではなく、
あきらめたことすら思い出せないこと。

ここにあげることができない、
たくさんのことを、
私は、あきらめてきた。