およそ一時間の授業を終え、アリシアは自分の部屋に戻った。

「はあ~……」

 溜息を吐きながらベッドに体を投げる。

 ベリルはあれからすぐに別の講義を受けていたが、彼女には初めての事で精神的に疲れていた。

「あんな子ども、私に教えられるのかな」

 不安げにうなだれる。

 一時間ほどの間に少年が見せた表情はほとんど無く、ベルハース教授の言葉が多少なりとも解った気がした。