部屋から出れなくなって一週間



携帯も取り上げられ何もできない



ガチャ



あ、父親が帰ってきた



最近あいつは夜になると家を出て行く



だから今日、私は逃げようと思ってる



いつものように酔って帰ってきた父親がリビングに入るのを見届ける



その隙を狙って私は走り出した



どこまでも走った



もう父親に見つからないように



ここまで来れば大丈夫だろうと思い止まった



そこは公園



連絡しようともできない。携帯はあいつが持っているんだから



この一週間あいつはわたしを殴り続けた
そして根性焼きもした



もう私の体はボロボロだった



これからどうしようかと考えていた時



「誰だ」



どこか安心する声



ドンドン近づいてきた



「流夢⁈」



あ、憐だ…
憐の声を聞いて安心したのか私は意識を手放した