シーンとしているこの部屋
聞こえるのは私の動く音だけ
あーぁ顔が痛い。体も痛い
顔と体には殴られた痕
早くこの血を流さなければ。
私は風呂場にむかい血を流す
切れたところがキリキリ痛む
風呂から上がり、もうあいつがいないことを確かめ自分の部屋に向かう
ちょうど部屋に入ったとき、ドアが開く音がした
「んーもぉっ宗治さんったら」
「早く行こうぜ」
男と女の声がする
女はいつも違う、男は…私の実の父親だ
トントントン
誰かが2階に上がってくる音がする
ガチャ
乱暴に開けられた私の部屋のドア
そこに立っていたのは…
もちろん父親
今から言われることは分かってる
いつものことだから
「おい、今日は朝まで帰ってくるな」
「はい…」
私はこの男に逆らえない
逆らったら…殴られる
私は返事をしてすぐに財布、携帯を持ち家を出る
今日はどこ行こうかな〜と思いながらとりあえず行きつけの店に行くことにした
そこで、運命が変わるとも知らずに…



