この手は、わたしだけの特権【短】

「なに、してるの」
「あぁ?見れば、分かんだろ?全部消去だ」
「えっ。で…、でもっ」
「俺は、お前がいてくれんなら何もいらねぇんだよ。あ、優梨子。一人、お前の他に消せねぇヤツがいんだけど、いいか?」

自分の他に消せないくらい、大切な人がいる…?

それは、どんな人なのだろうと気になったが、聞いてはいけないと思い俯きながら頷いた。

「お前、何か勘違いしてねぇか?お前の姉ちゃんだよ」
「へっ?お姉ちゃん…?」
「あぁ。結婚したら、大切な家族になんだろ」
「け、けけけ結婚!?」
「あぁ。だから、この頭は俺の。俺の手はお前の特権。な?」
「……うんっ!」

これからも凌ちゃんの手は、わたしだけの特権ねっ。

「なぁ、キス……」
「あ、凌ちゃん!勉強教えてよ!!」
「へ?…あぁ、分かったよ」

二人の恋は、まだ始まったばかり…。



end