「ただいまー」 出来るだけ普段通りを保ったつもりだけど、少し声が上ずったように思う。 「…おかえり」 リビングに居てテレビを見てたらしいソウタは、あたしが持ってる買い物袋を見て「昼メシ?」って聞いてきた。 「あ、うん。ハンバーグにしようかなと思って」 「俺の分もあんの?」 「…ないよ」 「嘘つけ」 そう言って、ソウタが笑った。 幸せな気持ちで、胸がつまりそうな想いになった。