良かった、本気で好きになる前で。
傷が浅くて回復も早いだろうから。



ソウタが戻ってくる間、あたしはずっとそんな事ばかり考えてた。



30分くらい外に出てたソウタは、戻ってくると寒そうにガタガタ震えてた。



「さっみぃ!もう3月だってのに今日は冷えてんな〜」


「おっせーなお前〜、どこ行ってたんだよー沙和ちゃんとナニしてたんだよー」



圭人君があたしの疑問に思ってる事をまるまる聞いてくれた。ナイス!



「はぁ?送ってきたんだよ1人で帰せるかっての」


「彼女超可愛いね、ソウタの面喰い〜」



軽く冗談っぽくそう言った。
今のあたしはちゃんと笑えてたんだろうか。