なら、俺が行くまでだ。


俺は立ち上がり、茅の前に立った。


茅の顔は真っ赤で、それを手で必死に隠そうとしている。



その姿がいとおしくて、

もう俺は我慢できなかった。




「茅。」



俺は茅をそっと抱きしめた。



「ちょっ、わっっ!」


緊張でカチコチだ。


しばらくその体勢でいると、少しずつ茅の力も抜けていった。



「……な、なんで……こんなこと……」



「好きだから。」


「それは!「嘘じゃないよ。

茅は、俺のこと好き?」


抱きしめる力を強める。


「……好きじゃ……ないよ……」



また茅の肩に力が入った。



ハハ……素直なやつ……。