「図書室の中に他の生徒もいるんだから、 見られたら大変だよ……。」 「スリルがあっていいじゃん。」 「よ、よくない! こんなところで環方くんと会ってるなんて知られたら、私絶対いじめられるよ……。」 「別にいいじゃん。」 「環方くんはよくても私はよくないの!」 いつもと違う図書館の中の笑い声に体がビクッと反応する。 「うぅ~、離れてよ……」 私がそう言うと、環方くんは私の腕を離してくれた。