笑ってごまかそうとするけど、
環方くんはそんなに甘くなかった。


「なぁ、お前ホントに俺のこと好きじゃないわけ?」


「違うってば……!」



環方くんとの距離が縮まる。


近い……!!


恥ずかしい……




「ルールなんかもう守る必要ないだろ。

そんなんに縛られて……

お前プライドとかないの?

俺の線路に来いよ。」



「プライドなんてないもん……。
なんでそんなに……」



「来いよ。」



ドキッ




環方くんから目が逸らせない……。


綺麗な瞳に捕えられて動けない……。




好きだよ……。




環方くんが私のことなんて認識してなかった時から。





「茅」



甘く囁く環方くんに、思わず頷きそうになったとき