「ねぇ、それより飯作ってくんね? 茅の手料理食ってみたい。」 「え……私料理下手だよ?」 お母さんのを時々手伝うくらいだし。 「不味くてもいいよ。 作ってくれたら良いもの見せてやるから。」 良いもの!? 見たい!気になる! 「分かった!じゃあパスタ作る!」 環方くんは嬉しそうに笑って、 この間の本を鞄から出して読み始めた。