「家ここだよ。」 茅が指差したのはごく普通の一軒家。 「……じゃ、また明日。」 「あ、これ……ありがとう……」 さっき貸したカーディガンを手渡された。 「…………。 茅……キスさせて……」 「うへっ!?」 やっぱり名残惜しい。 「でも……家の前……」 「すぐ終わるから。」 少し考えた後、茅は首を縦に振った。