「……ありがとう。」


そう言って、茅はもう真っ暗の空を仰いだ。


「キレイ……だね。」


「こんな都会の空……。」



星もまばらにしか見えない空を、
茅は目をキラキラさせて見ている。



純粋なやつ。




「もう帰るぞ。」



「はーい」



俺達は茅の家の方向へ歩き出した。