「小説を書いてる」




しまったと思った。


お前何言ってんの?って、
そう言われると思ったんだ。



だけど反応は僕の予想とは全く正反対で・・・。




「マジで!?読みたいんだけど!!」


「えっ?」


「ダメ?」


「別に・・・いいけど・・・」





嬉しかった。


受け入れてくれるその言葉が、僕は嬉しかった!



こうして直接人に小説を見せるのは初めてだけど、
こんなに嬉しいと思わなかった!



でも、つまんないって言われたら?


なんだよ、こんなん?ってあしらわれたら?




また僕の悪い癖が始まったんだ。




原稿を手渡すとき、
僕の手は震えていたんだけど、気付いていたかな?






3人で話すようになったのは
それが最初だったのかもしれない。



前からぽつり、ぽつりと会話はあったほうだけど、
こんなに深く関わったのはこれが最初だったんだ。



性格的には全く合う要素のない僕ら。


磁石の同極同士のように
跳ね除けあってしまうような僕らがひかれあったなんて、


どう考えたって奇跡のなにものでもないよな。




だってさ、ありえる?




趣味も系統も何もかも違う僕らだよ?


おかしいだろ?



でも、ひかれあったんだ。


もしも何かの拍子でずれていたなら、
僕らはこうして交わることはなかったのかもしれないと思う。




そしてこの出会いがなかったのならきっと、
今僕はここにいなかったのかもしれない。









大げさだって?





でもさ、本当にそう思うよ。






僕らは、出会うべくして出会ったんだよね?