そして、次の日のテスト。

生物の問題用紙が配られて、全体を見た瞬間。

私は思わず、ガッツポーズをしそうになった。



―――この問題。



なんと、大問一問が丸々、昨日先生に訊きに行った問題だったんだ。

こんな偶然って。


ああ、だからなんだ。

昨日、この問題を訊きに行った時の先生の顔を思い出した。

困ったような、苦笑いのような顔。

あー、この問題明日出るのに、教えちゃっていいのか、って。

先生、困ってたんだね。


だけど、結局丁寧に教えてくれた上に、一番になれって言ってくれた先生。

これは、一番にならなければバチが当たる!


私は、これまでにないくらい真面目に、テストに取り組んだ。