おためし彼氏の5日間。



真っ白なカーテンが揺れた。


病院独特の消毒液のような匂い。


暖かすぎる部屋。


あたしが全てを投げ捨て、逃げた理由が優しくアヤを包んでいた。


「アヤ・・・?」


震える声で、アヤを呼ぶ。


窓が空いていて、揺れるカーテンを伝って、花の香りがここまで届いた。


あぁ、きっと金木犀だ。


目を閉じた瞬間、強い風が吹いて、あたしの髪をなびかせた。


目を開けると、ベッドを隠していたカーテンが風でなびき、露わになっていた。










真っ白のベッドの上。




こっちを真っ直ぐに見つめる人。




金木犀の香りと、心地よい風。






あたしと、アヤの涙・・・。










「・・・ヒナ。」