名前を知ってから、一週間がたった。

「今から体育館だよー」めんどくさそうに美衣が言う。




今日は、交通教室があるから、7時間目に全校が体育館集められた。

「ほんと、めんどくさいよねー」



「あっ、結花例の先生探せば」
なんて美衣が笑って言う。

「もー」
仲村宗祐という名前を知って写真も見たけど、やっぱりあの時会った先生とはどこか違っていた。


交通教室が始まった。


「じゃあ危険なところを先生にピックアップしてもらったので、仲村先生、松島先生発表をお願いします。」

校長先生が言った。

あっ仲村、、、、、、、、

仲村先生は、パソコンを操作し松島先生は発表をしている。



私は、穴があくほど仲村先生をずっと見ていた。


あの時の先生かなーとも思うけど違う気もした。



正直わからなくなってきた。


そして交通教室はチャイムと同時に終わった。

「美衣ーわかんないよー」


「絶対あの人、仲村先生だよ。」
こんな話をしているうちにまた時は流れ1週間がたっていた。



生活科は、普通科と棟が違うからなかなか確認することができなかった。
だけど、、、、、




「じゃあね、バイバイ」
いつものようにみんなに別れを告げ帰宅しようとしたときだった。




向こうから数人の男子と一緒に仲村先生が歩いてきた。



なぜか違うと思いながらも確認できるーっとちょっと嬉しかった。




なぜかスローモーションに時間が流れた。



「こんにちは」
なんて爽やかな笑顔で言う。



私は何回も仲村先生とすれ違ってみた。


先生にばれちゃいそうな位に。


やっぱこの人かも。



その笑顔を見たとき一瞬でカッコいい。


なんて思った。

「宗佑ー」


生活科の2年の先輩が言う。でも先生、生活科には教えに来ていない。あの先輩も先生が好きなのかな?


会話は聞こえなかったけど、ニコニコして話していた。
なぜか胸が締め付けられる。




あの時の青いYシャツ。
きっとこの人。



私は確信した。私が一目ぼれした先生それは、仲村宗佑先生だった。