「おはよー、吉野!」
ポンっと後ろから肩を叩かれる。
「おはよー、前っちゃん」
「うわっ!どうしたの!?
クマすごいよ!?」
「あー、うん。
ちょっと昨日全然寝れなくて・・・」
「どうせ夜中まで漫画読んでたんじゃないの?」
「んー、まぁ、そんなところ」
あれから昨日は寝ようと目をつむっても全然寝付けなかった。
おかげで寝不足だ。
「あっ、吉野さんおはよう!」
ビクッと肩が揺れる。
「あれ、昨日合コンにいた瀬戸口くんじゃん。
吉野知り合いだったの?」
「う、うん。
まぁ・・・」
「って、なんであんた背向けてんの?
瀬戸口くんすごい笑顔で手振ってんだけど」
「いや、うん。
なんでだろうね・・・」
なんか瀬戸口くんと顔合わしにくい。
また昨日と同じように身体中熱いし、心臓もドクドク高鳴ってる。
昨日からなんなんだこれ!
「前っちゃん、私先に行くね!
瀬戸口くんにおはようって伝えといて!」
「え?ちょっ、吉野!?」
私は急いで校舎へと急いだ。
沈まれ、私の心臓!