昼休みも後少しで終わるから水嶋と別れ、教室に入ると扉の近くで3人の女の子の話し声が聞こえてきた。
「ねぇ、知ってる?
不審者の話」
「あっ、知ってるー!
確かこの近所に不審者のおっさんが出るんでしょ?」
「あー、わたしもそれ聞いたー。
確か女性しか狙わないんだっけ?」
「うん。
しかも後を付け回すらしいよ!」
「うわっ、キモッ!
それもうストーカーじゃん!」
「うわー、一人で帰れないわー」
そんな話をしながら女の子達はキャーキャー盛り上がっていた。
自分の席に座ってボー考えてみる。
そういえば私もつい最近そんな話を聞いたような気がする。
この辺もなんだか物騒になったなー。
不審者とか、ストーカーとか…。
「っ……!」
あの時のストーカーのことを思い出して鳥肌が立ち、寒気もした。
忘れようあんなの。
思い出しても気持ち悪くなるだけだ…。
休憩が終わるまで机に伏せてようとした時、私の目の前に誰かが立ち止まった。