はい、合コンに来ました。


学校帰りに少し離れた喫茶店に来ました。


でも合コンって普通私服でするもんなんじゃないの?


何で学校帰りでしかも制服のまま?


そして何でよりにもよって・・・。


私の嫌いな水嶋真尋がここにいるんだ・・・!?


そして何で目の前の席なんだ!


「今日は合コンという名の同じ学校の男子と仲良くなろう会らしいわ。
私も騙されたわ・・・。年上のハンサムを期待してたのに・・・」


隣ではぁとため息をつく前っちゃんに私もはぁとため息をつく。


誘ってきた岡田は他に呼んだ女子たちと一緒にもう盛り上がってるし・・・。


前っちゃんがいればいいかなって思ってたけど、水嶋がいる時点でもうダメだわ。


私は大人しくしとこ・・・。


他の女子も、男子も盛り上がる中、私は静かにご飯を食べたりジュースを飲んだりした。


前っちゃんも最初はだるそうにしていたけど、後からしだいに気の合う男子を見つけたのか、楽しそうにしていた。


私だけが何だか場違いみたいだ。


「ねぇ、何で君は会話に入ってこないの?
もしかして大人しい子?」


「・・・」


なんで、私の嫌いなあんたが話しかけてくるわけ?


水嶋の言葉を無視してサラダを食べ続ける。


「・・・っていうか、君今日俺を睨んでた子だよね?」


「・・・そーだけど、何?」


フォークでサラダを突き刺してまた睨む。


「もしかして目が悪いとか?」


「は?」


何言ってるんだ?


あんたが嫌いだから睨んでんだよ。


「そっかー。
目が悪いけど俺をがんばって見ようとしてたから睨んじゃってるように見えたんだねー」


「ゴフッ!」


ニコニコとまったく違うのに勝手に目が悪いと解釈して笑っていた。


お過度違いもいいとこよ。


ジュース吹いちゃったじゃん。


「どう?今度はよく見える?」


ぐっと顔を近づけてくる。


「!?」


「あー、吉野ずるい!
自分だけ水嶋くんと近い!」


私たちに気づいた岡田が指を指しながら声を上げた。


何がずるいのかよくわからないし、人に指を指さないで欲しい。


でも後一秒岡田の言葉が遅かったら、私はこいつを殴ってた。


「はぁー、私気分悪くなったから先帰る。
みんなはまだゆっくりしてるといいよ。
前っちゃん、また明日ね」


席から立ち上がり、テーブルの上にお金を置いてカバンを持って喫茶店から出る。


本当に、無駄な時間を過ごしてしまった。


まぁ、ご飯は美味しかったけど・・・。