「一応礼は言っとくよ。
ありがと」
「おう、どういたしまして」
どちらかともなく二人して笑いだす。
水嶋は私の事をどう思ってるのか聞こうと思ってたけど、いいや。
嫌われてはないみたいだし。
ま、嫌われてたら一緒には帰らないか。
それに私も水嶋の事どう思うかと聞かれても、もう嫌いとは答えられない。
こんなキレイな絵を見せられて元気付けられたのなら尚更。
瀬戸口くんのことも…。
気になるけど、今はいい。
また改めていつの日か聞いてみよう。
でも知らねぇよとか言われそうだな…。
そんなことを思いつつ、私達は美術室を後にした。