水嶋の良さねー。


どっちかっていうと、関わるのも嫌なんだけどなー。


「吉野、吉野!」


「ん?」


後ろの席に座っていたクラスメイトの女子の岡田が小声で話しかけてくる。


「今日合コンしようと思うんだけどさ、吉野も来ない?」


「はぁ?合コン?」


私たちまだ高校2年生ですよ?


合コンなんて早いよ!


でも・・・。


「ま、まぁ、前っちゃんも行くって言うなら行ってもいいけど・・・」


行くなら仲が良い人がいないときっと楽しくない。


「あ、花澄にはもう了解えてるから」


「え?」


前っちゃんの方を向くと、私たちに気づいたのか、前っちゃんも視線を送り返していた。


岡田が前っちゃんに向かって小さく親指を立てる。


すると前っちゃんも意味がわかっているのかいないのかわからないけど、親指を立て返した。


本当に行くんですね、合コン・・・。


こうして私はまだ高2という若さなのにも関わらず、合コンに行くことになってしまった・・・。