次の日からニセの言い訳だったストーカーが本当になり、改めて私たちは三人で帰ることになった。


前っちゃんにストーカーのことを話すと、びっくりしていて、心底心配された。


「大丈夫!?
ホントに大丈夫!?」


「大丈夫だって。
帰りは瀬戸口くんたちがいるし」


私が今日から瀬戸口くんと、水嶋と一緒に帰ることになったと話したとき、前っちゃんはストーカーの時と同様にすごく驚いていた。


いや、ストーカー以上かもしれない。


「それにしてもホント不思議」


「何が?」


「あの水嶋大っ嫌いだった吉野がこうして水嶋と一緒に帰ってるってことがだよ」


「あぁー・・・。
でも水嶋はおまけみたいなもんだし。
私は瀬戸口くん一色だからね!」


「はいはい。
でもおまけでも一緒に帰るってことがすごいよ。
なんかあったの?」


「なんか・・・。
まぁ、嫌な奴じゃないってわかったから、警戒心が少し解けたって感じかな」


「へー。
ま、その調子で仲良くしなよ?」


「瀬戸口くんが一緒にいればね」


「ホント瀬戸口に一途だねー。
あっ、そろそろ部活いかなきゃっ!
じゃあ吉野、ごめんけど気をつけて帰ってね」


「うん、ありがと。
前っちゃんも部活がんばってね」


「ありがと!
じゃ、また明日!」


「うん、バイバイ」


カバンを持って急いで教室から出ていく前っちゃんに、手を振って見送る。


今前っちゃんの部活では大きな収入があったて、いろいろ大変らしい。


それがなんなのかは詳しくはわからないけど。


まぁ、情報部となればいろいろな情報が流れてくるわけだし、その整理とかなんかいっぱいあるのだろう。


「あ、私もいかなきゃ」


4時10分になり、カバンを持って二人と待ち合わせの校門まで急いだ。