次の日。


「やっほー!
吉野さん!」


「……!」


校舎に入ろうとしたところで、後ろから水嶋に声をかけられて固まる。


「なっ、な、何で!?」


何で話かけてくんの!?


私もう話かけてこないでって昨日別れ際に言ったよね!?


バカなの!?


水嶋はバカなの!?


「朝から吉野さんに会えるなんてラッキーだなー!」


笑顔で私に近づいてくる。


私はそんな水嶋からダッシュして逃げてやった。


そういえば今日は周りに女子あまりいなかったな…。


いつもはずらずらと連れているのに。


まぁ、こんな日もあるのかな。


なんて思いながら教室まで階段をかけ上がった。


この時私は気づくべきだったのかもしれない。


これから起きることを…。