で、帰ろうと思ったんだけど…。 「よっしのさーん?」 「なんで、何であんたが私の隣を歩いてるわけ!?」 「えー、何でって言われても、成り行き?」 「二メートル以内に近づかないで!」 「吉野さんは厳しいねー。 ていうか、俺のこと好きじゃないの?」 「はぁ? あんたなんて大嫌いだし」 「ふーん」 何故かにやにやしながら私の隣を歩く水嶋真尋。 なんで私がこんな奴と…。 あれはそう、10分前の出来事だった。