電話はもうかからなかった。 日茉莉が切ったわけじゃない。 謎の声を発していた誰かが切ったんだ。 ペタンと座りこみ 何もできない自分が情けなくなる。 「日茉莉…」 誰かが日茉莉になにかをした。 日茉莉は生きていた。 けれど、故意的に電話を切られた ことを考えたら 今、死んでいてもおかしくはない。 生きててほしい。 死なれたくない。 お願いします…神様。 神様なんて信じたことがないけれど 私の思いを叶えてください。