「はぁっ、はっ、はぁ〜!」


息を切らしながらもチャイム前に教室に滑り込むことができた。



「おっほ、てっぺー、新学期早々ランニングとは、お前気合い入ってんなぁオイ」


「はぁ、へぇ?え!?あれ!?マッキーじゃん!え、お前同じクラスだったのかッ!!!」



俺は両腕を広げてマッキーこと牧田に近づく。



牧田 剛(まきた つよし)

中学からずっと連んでる俺の親友。

明るくて、スポーツバカで、友達思いの良いヤツだ。

背が高くて、野球やってるから色も黒い。黒い肌に白い歯がキラッと光って、なかなかの爽やかボーイなのだ、腹立たしいことに。



マッキーは俺の腕をバシッとはたき落とすと、クラス表ぐらいしっかり見やがれ、と俺に強烈チョップを繰り出した。