「ちょっと緊張しすぎだな俺」
早くも手汗をかいている自分に、少し苦笑いする。
ズボンで手汗を拭っていると、俺の大好きな声が聞こえた。
「朝比奈先輩」
顔を上げると、走って来たのか、少し息を弾ませた渚が立っていた。
「お待たせしてすみません」
(うわ……)
私服の渚は、俺が想像していた以上に可愛かった。
白いふわっとしたTシャツに、淡いブルーのタイトスカートを合わせている。
足元は、動きやすいようにか、コンバースの白いハイカットだ。
タイトスカートが渚の細くて白い脚を強調していて、少しドキっとした。