「お前もなんか勘違いしてるぞ?
渚は、優しくて、強くて、いい子だ。
そんなもん俺が1番わかってる!
きっと、他のヤツらもわかる。
わからないハズがねぇ!
見てくれる人は、ちゃんと見てくれてるよ、渚」
そう言うと、渚は少しだけ目を見開いた。
「……初めて、言われました。そんなこと」
俯いた渚の顔は、心なしか緩んでいるように見えた。
「ありがとうございます。
少し、肩の力が抜けた気がします」
「そ?良かった。なんかあったらいつでも俺のこと頼れよな。すぐに飛んでくから!なんつったって、俺は渚のナイトだから…」
ぐぎゅるぎゅるぎゅるぎゅるぅ〜〜〜
「あー……」
このタイミングで普通腹鳴ります?
俺今めちゃくちゃキメてたのよ?
セリフ最後まで言ってないのよ?
もぉーーーーーーッ!!!
「クソー!腹へった!帰ろうぜ渚!もう!」
恥ずかしくて渚のこと見れねぇわ俺のアホ!
その後、時折腹を鳴らしながら、俺は駅まで渚を送っていった。


