「大丈夫か?」





学校を出た俺と渚は、近所の公園に来ていた。




オレンジ色に染まる空の下、2人でベンチに座る。





渚は、ずっと黙ったままだ。




「……俺、なんか飲み物買ってく…」




言いながら立ち上がろうとすると、渚が俺のYシャツの袖をキュッと掴んだ。





…………おいおいおいおい。
そんなことしたら俺の心臓がもうすんごいことになっちゃうんですけど渚ちゃん!
うぉおやべえめっちゃくちゃ可愛いどうしよ俺どうすりゃいいんだオイ!





心の中で暴れまくりながら、なるべく落ち着いて見えるように俺はゆっくりとベンチに座り直した。