「いい加減にしろよ」





危機一髪、俺は渚に振り下ろされるその手を掴むことができた。



動揺する女子3人を一瞥して、俺は掴んだ手を離した。




「見る目がないだぁ?
それはコッチのセリフだよ。
お前らは渚のなにを見てるんだよ。
渚がお前の彼氏をたぶらかしたりするワケねーだろ!もっとちゃんと彼氏を信用しろ!」





俺の大声に、女子3人は完璧にビビっている。ざまぁみやがれコンニャロー!








「あと、俺渚の彼氏じゃないから。俺が勝手に好きなだけ。勘違いしてんなよ」








そう言うと、俺は渚の手を掴んで教室を出た。