(えぇぇぇえ!ちょ、え!?渚!?大丈夫か!?)
女子のケンカなんて初めて見た俺は焦りに焦ったが、渚は相変わらず無表情だった。
渚を取り囲む女子の声は続く。
「人の彼氏たぶらかしてんじゃないっつの!どんだけ性悪なんだよ!?本当、ちょっと顔がいいからって調子乗られちゃ困るんですけど!」
「だいたい、毎日来てる彼氏サンが可哀想だと思わないわけ!?まぁ、あんたを好きになるなんて、どーせ見る目ないんだけどね、彼氏サン。キャハハハっ」
「おい、ちょっと聞いてんのかよ!無視してんじゃねーよ!」
そう言うと、1人が渚に向かって手を振り上げた。
パンッ!


