「でっ…出来たぁぁぁあ〜ッ!!!」



小さいけれど、とてもキレイな花冠。


1人で作ったときより上手く出来てる。


嬉しくって飛び跳ねる俺に、女の子はニコッと微笑む。


「ありがとう!俺、1人じゃこんなにキレイに作れなかったよ!

あ、俺、哲平!

キミは?」


「私は………」



ギュオオオッ!!!

急に強い風が吹く。



風に、女の子の長くて黒い髪がなびく。



「…え?ゴメンなにー?

風のせいで聞こえなかった…」




女の子はまたニコッと微笑んで、


「渚!」


と叫んだ_______………