泣き虫マイヒーロー!




勢い余った俺は、飛び出た石に気付かず足を引っ掛け、




渚もろともすっ転んだ。





「ってぇ〜〜〜………

渚、ゴメン怪我してな………」




ハッとしたときにはもう既に遅く。



俺は渚の上に跨がる体勢になってしまっていた。





「……………」






やっっっべぇぇえええーーーーッ!!!



頭の中大パニックで、石化する俺。


あ、は、な、なにか!なにか言わねぇと!なにか_____







「あの、先輩」





「はいっ!すんません!大丈夫ですか!好きです!」









「………………はぁ?」








え…………あれ?



ちょっと待てよ?俺今なんて……





"はいっ!すんません!大丈夫ですか!好きです!"






はぁーーーーーーーーーーッ!!?



え俺なに言ってんの!?ええ!?



アホなのか!?


いきなり好きですとかアホなのか!?






「………とりあえず降りて下さい」



一段と声を低くして、渚が言った。




「は…はひ………」





終わってしまった………


運命の再開だったのに………