「うっ…うぅ〜…うぁぁあ〜んっ…」 目の前には、ぐちゃぐちゃになった花冠。 母さんにあげようと頑張って作ったのに、その小さな花冠は車にひかれて、見るも無残な姿へと変わり果ててしまった。 「せっかく…ふっ、うっ、がん、頑張ったのに…うぅ〜…」 ポンっ 花冠を手にうずくまる俺の背中に、小さな手が軽く触れた。 「ん……?」 振り向くと、そこには女の子が立っていた。 「大丈夫だ、泣くな。男だろ?」