強引に腕引かれて、
店の中に引きずりこまれて、
ココアだしてくれて、
帰る時には傘まで
貸してくれて…
本当情けなかったな、おれ…。
フッと笑う。
が、その時少し前に
見覚えのある人影が見えた。
あれは…莉乃?
隣を歩いてるその男…誰だ?
2人はしっかり
腕を組んで歩いている。
俺は今…何を見てるんだ?
「なー莉乃ー
映画楽しかったなー」
「そーだねー!
ね、サトシ〜この川原
いいかんじでしょ〜!
風も気持ちいいし!」
「だな!
ちょっと座って話してくか!」
この川原は俺らだけの
思い出の場所だと思ってたのは…
俺だけか。

