駄目男、最低。

「ごめんね」

康介は表情を曇らせてもう一度謝る。


何に大しての謝罪なのかあたしには分からない。分かりたくもない。


「もういいから。帰って」


平坦な口調は驚く程スラスラ出た。


「俺、やっぱり美和じゃないと駄目だよ」


康介の犬みたいな大きな目があたしを見つめた。

「…康介、もう無理」


「それでも俺は美和じゃないと駄目だから」


泣きそうな瞳に少し怯む。傷付けたい衝動に駆られるあたしは多分おかしい。