駄目男、最低。

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結局、一時間で帰ると言った康介は戻ってこなくて『一泊するから、先に帰ってて』という連絡。


どのみち康介は明日有休をとってたから問題ないけど、私はそういう訳にはいかない。


妙な焦燥感と共に、康介の地元を出た。


途中まで送ってくれたお兄さんが「下村の話は気にしないでね。あいつが話すと話が多少大きくなってるから」と苦笑した。

その後、「またおいで」と目を細めて笑った顔とその声が康介に似ていて少しだけ微笑んだ。