「家で待ってたらいーじゃない」 「いいよ。美和も嫌でしょ」 「私は別に」 「じゃあ俺が嫌だからいい。居心地悪いんだ」 康介はそういうと黙り込んだ。 地元に帰ってきてから驚く程無口な彼に多少の違和感はあったけど、疲れてるんだろうと深く考えなかった。 それからお兄さんがいるという『高島さん』宅へ向かう。 歩いて10分程のそこは小さな喫茶店だった。