駄目男、最低。


それでも週末一緒に彼の実家へついて行った。


手土産を忘れず、意識し過ぎない、適度にカジュアルな格好。
妙な緊張感はあったけど、長い行きの距離に眠気と乗り物酔いでそれも吹き飛んだ。


康介の実家は、多分この辺で一番明るい市内の住宅街にあった。
確かに山ばかりで、空気が澄んでいる。だけど想像していた様なド田舎じゃなくて、背の高い建物がない分、ごちゃごちゃしてないし都会の喧騒と比べたら幾らか落ち着く。