まるで荷物のようにずーるずーると引きずられていくわたし。
この家の床がきれいなのは確実にわたしのおかげだと思うんだ。感謝してほしいよ。
2人並んでシャコシャコと歯を磨く。
鏡に映っているのはスイと、目が線のようになってるわたしだけ(認めたくはないが)。
他の生命体は映り込んでいない。
なんて安心するんだろう。
これから学校に行くと思うと吐き気してくる。
それに腹痛に頭痛も。うおお、胸まで痛くなってきた。
これって絶対にからだに悪いと思うのだよ。
『ね、スイ?』
口をゆすいでこっちを振り返ったスイは はあ? みたいな顔してる。
しかもタオルで拭きながら実際に言いやがった。
「勝手に完結させた話に同意求めんなカス。」
『スイのばかあああああ。』
「あ?」
『なーんてね、そんなこと言うわけないじゃんあはは。』
その切れ長アーイズで睨まれたらほんとに怖いんだよ。
ヘビに睨まれたカエル状態だよ。
