幼なじみにわたしの生死がかかってる件


ベッドから立ち上がったスイは物凄い不機嫌そうにわたしを睨み付けてくる。


「そこのパジャマキョーリュー。」

『なんだね男前型地球外生命体X。』

「長え…じゃない。余計なツッコミさせんな。もう遅刻決定な時間だってのにベッドに潜り込んだ理由を述べろ。」


『が…』


「ただし俺が納得しない理由だったらその口もいでやる。」


学校に行きたくないから、と言おうとしたわたしは、世にも恐ろしい発言によって遮られた。


口をもぐってどういう意味だ、って思ったけど、この地球外生命体ならなんだかできそうな気がして身震いがする。なんたってこいつは地球外生命体。


さてどうする。
口をもがれなさそうな理由が見当たらない。


「特にねえなら今すぐ起き上がれ。」

『断る。』

「却下。」

『やだよう行きたくないようスイと一緒にいたいよう。』

「学校同じだろうが。」

『クラス違うじゃんかよう!なんなのクラスっていうみみっちい制度!スイスイスイー。』

「泳ぐなうぜえ。」

『名前呼んでんだよう!』


あーはいはい、みたいな顔して慣れたようにわたしを洗面所に連行していく。