そう、これは醜態以外の何者でもない。
わかってる。わかってるんだ。
それにわたしだって嫌だ。
でもさ。視線が突き刺さるんだもんよ。
スイはぱっと見恐いから女の子たちが集まってくるような感じはないけど、男らしいし何より本当は優しいから、実は人気がある。
だからスイには突き刺さってない。
突き刺さってるのはわたしだけ。
こいつは何者なんだろう。こいつはなんでこんなんだろう。こいつは…
好奇の目、好奇の目。
わたしに注がれるのはいつも好奇の目。
うるさいうるさい!視線がうるさい。
耳を塞いでも、この雑音は消えてくれない。
わたしの心に直接響く大嫌いな音たち。
