幼なじみにわたしの生死がかかってる件


『お腹が腹痛。』


「腹より頭が心配。」


『頭痛は痛くないから大丈夫だよ。』


「そういう問題じゃねえんだよわざとやってんだろ膝んとこのかさぶた剥がされてえのかキョーリュー。」


『ななななんて恐ろしいことを!人間性を疑うよ、だいたいね、なんでわたしの膝にかさぶたがあるの知ってるんだ昨日できたばっかりなんだぞ……っは!』


もしやもしやもしや。


「んだよ。」


『さてはスイってばわたしのことが大好きすぎてストーカー…』


「そうか、そんなに剥がされてえのか気づけなくて悪かったな。」


『いやあああ、調子乗ってすいませんでしたあああああ。』


必死に膝を守るわたしの顔は相当悲惨なものだったと思う。


でも、かさぶただよ、かさぶた。


痒いの我慢して必死に育ててきたかさぶたちゃんだよ。


自然の成り行きに任せて独り立ちするのを見届けたいじゃないのよ。