廊下の窓から、夕日の光がこぼれる。 どこの教室も、後片付けで追われていた。 私も、購買でミルクティーを買ってから、みんなのいる音楽室へ向かった。 片付けのため、廊下を行き返す人たちを見ると、なんだか寂しかった。 「花音!こっちこっち!」 楽器を片付けていたバンドメンバーが、私を呼ぶ。 机を片付ける翼先輩と目が合ったけれど、すぐにそらした。 もう、揺れない。