「……先輩の嘘つき……」 気がつけば、泣きながら音楽室を飛び出していた。 どこへ向かうわけでもなく、誰かに泣きつきに行くわけでもなく。 ただ、走った。 楽しさで溢れる文化祭で泣いている人なんか、きっと私だけ。 遊びだったんだ。 私の気持ちを知りながら、キープしてたんだ。 最低。