「みのりっ!?」

「おい!どうしたんだよ!?」

「ちょっ、待てって!」


気が付いたら、みんなの言葉を無視して走り出していた。


息を切らしながら、ただひたすらにペダルを漕ぎ続けた。



「…っ…」


一人になった途端、溢れ出す涙。


何であたし泣いてんの?

何であたしが泣かなきゃなんないの?


どうして岡崎さんがあたし達の中に入ってくるの?

どうしてさっき、あたしを見て笑ったの?


岡崎さんと出会ってから毎日がおかしくなっていく。


だけどおかしいと思っているのはあたしだけで。


ユリも涼もハルも、岡崎さんがいてもそれが普通になっていってて。



ねぇ、

四人も五人も同じだって言ったよね?


だったら…


あたしがいなくなって涼とハルとユリと岡崎さんの四人になっても同じってこと?


あたしがいなくなっても岡崎さんがいればいいの?


だとしたら…あたしはもういらない?


こんなことでいちいち怒ったり泣いたりしているあたしなんて、もういらないよね…。