-----------------とりあえず、一件落着。







お義母さんと優貴と一緒に学校を出る。







帰りの道中、優貴は『オレはやっぱり弁護士になる!!』と声高々に宣言しては、お義母さんを喜ばせていた。







優貴には、お義母さんが正義の味方に見えたらしい。







確かにお義母さんは優貴を助けてくれた。







でも







「お義母さん、今回の事、本当にありがとうございました。 ・・・・・・・・・でも、オレやっぱり納得できないんですよ。 優貴に暴力を受ける事を我慢させてまで証拠を作って相手を追い詰めるやり方、どうかと思います」







どうしても腑に落ちない気持ちをお義母さんにぶつける。








「優貴くんの言ってる事って、正しいけどキレイ事でしかないのよねー。 いつもいつも。 キレイ事って、ただキレイなだけで何の役にも立たないのよ。 ドコに孫を平気で殴らせる人間がいるって言うのよ。 ワタシだって、出来る事ならそんな事したくなかったわよ。 だから最小限にしたんじゃない。 相手を逃がさない為には、絶対的に証拠が必要。 常識でしょうが」








いとも簡単に握りつぶされるオレの気持ち。







藍でさえ言い勝てないお義母さんに、オレなんかが挑んで打ち勝てるハズもなかった。